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ジャンルごちゃ混ぜSSブログ* テニプリ(リョ桜)* イナズマイレブン(一秋中心、NLのみ) イナイレでは一秋中心にいろいろ 感想とか好き勝手 今はとにかく一之瀬が好き
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[おーい、えっちぜーん!何か食いにいかねー?」


練習終了後の汗臭い部室で、さっさと着替えてしまった桃城は、
座り込んでバッグをまさぐっているリョーマに声をかけた。
そういいながらも、彼の腹の虫はすでに騒ぎ始めている。
リョーマは帽子を脱いでロッカーに放り込むと、
はあ、と大きなため息をついてシャツを脱いでバッグに無造作に突っんでいた。

かなりの不機嫌のようだ。
それに気付いている三人トリオは、少し離れた位置からハラハラとした面持ちで二人の様子を見守っている。

しかし、後輩の不機嫌オーラに気付いているのかいないのか。
桃城は一向にお構いなし、と言った風情で更にリョーマに体を近づけて声を張り上げている。

「おーい!お前、返事くらいしろよ!行くのか行かないのか、ソレくらい言えっての!」

少し痺れを切らしたらしい、短気な桃城が眉を吊り上げたと同時に。
更にリョーマが大きなため息をついた。


「…行くっす」


そんな様子を、不二が遠巻きに見ながらクスクスを笑いをこらえている。
その様子に敏感に反応したリョーマは、更に不機嫌そうにむっと口を尖らせた。



三人並んで、うち二人はおかしなテンションで跳ねるようにじゃれるようにして校門へ向かう。
日も傾いて、半分夜みたいな空。
それを見上げながら、リョーマは不二に言われた一言を思い出していた。

(嘘つきだね、越前は)


リョーマの脳裏に何度も、先程の場面が繰り返される。
それがさらに神経を刺激してイライラは募っていく。

あの時、桜乃が沢山のプリントを持ってよたよたと歩いているのが、校舎の外から見えた。
階段を下りる桜乃の姿が、ガラス越しに何度か見え隠れしていたのだ。
ちょうど休憩時間に入るところだった彼は、少し小さなため息をつきながらも
ラケットを置くことすら忘れて、彼女の元へと向かっていたのだ。

彼女を見つけた時には案の定、彼女はリョーマの危惧したとおりの事をしでかしていた。

(あーあ、全く)

苦笑しながら、リョーマが一歩踏み出そうとしたとき。
聞こえてきた不二の声に、足が止まってしまったのだ。





「あれ!?オチビ、今日、約束あったん?」
「何だよ、ならそう言えよ。」

「は?」


ぼんやりと考え込んでいたところに、ふいにかかった声。
おかげでまぬけな声が出てしまった。
ふと顔を上げると、目の前の二人がいきなり立ち止まってこちらを振り返る。

にやり、とした顔に
リョーマはもう一度、何だ、と声をかけようとした。




「リョ、リョーマ、・・・君」


校門の影から小さな彼女が現れたのだ。
どきん、と体の何処かが跳ねた気がして目を見開いたリョーマはそのまま立ち止まってしまっていた。


リライト  http://lonelylion.nobody.jp/ 素直になれない君へ5のお題
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