想いを貴方へ（一秋）

指が痛くてうまく打てないですｗ
意外とびりっと響くもんですね…



未来設定
年齢は特に決めていません；（すみません）

それでもいいよという方は「つづきをよむ」からどうぞｖ

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想いを貴方に










一歩一歩と近づく。
彼女の元へと。

久しぶりに見る後ろ姿は、記憶よりも背が伸びて、すらっとして。
はねた髪は伸びてその優しい背中を緩やかに流れている。


空港の喧騒が、一気に消えて自分の耳には届かなくなる。
ここまで彼女の姿に集中できる自分も凄いと思う。
でも、今日はそれ以上に緊張の出来事があるのだ。


土門には、お前もがんばるよなと少し呆れられたけど
そんなこと関係ないんだ。


アキ、オレは君に伝えたい言葉がある。
どんなに時間がかかっても
何度失敗したとしても

オレはこの言葉を伝えるために。





優しい笑顔で振り向いて、オレを迎えてくれた君を驚かせてごめん。



オレの言葉に君はすごく驚いて、その目を更に大きく見開いた。
とても大きくて綺麗なその瞳が愛しくて
オレは今自分が言った言葉なんか忘れたように
君の瞳に見惚れてしまった。

吸い込まれる
引きこまれる

いつでも、君のそばにいるとオレは全身が引きこまれてしまう。



驚いた君の瞳がまたたいたから、オレは夢から覚めたみたいに
はっと息を飲んだ。
そのまま、勢いでポケットに隠していた封筒を取り出す。



「前に言ったこと、覚えてる？…あれ、本気だから」


だから…そう言いながらオレは半ば押しつけるようにして
アキに封筒を手渡した。

封筒の中には、航空チケット。


パチパチと瞬きを繰り返していた君の瞳から
ぽろりと涙がこぼれおちる。
オレはその涙にドキリと心臓を揺らして、どうしたらいいか
一瞬分からなくなってしまう。

泣いている顔でもかわいいと思ってしまうオレは、相当君に参っているんだなと思う。

君が、チケットをその胸に抱きしめて。
しぐさがスローモーションでオレの瞳に焼きつく。

ああ、オレの胸が、ドキドキと大きな高鳴りを歌いだす。

ねえ、期待してしまうよ。
アキ、その口から聞かせて？


持ち続けたこの想いを、全部君に伝えるから

「オレと、結婚して欲しいんだ、アメリカに来てほしい。…アキ」



もうずっと愛しているんだ。
もう、ずっとね。

もちろん、これからも。